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2024/07/25

SEOの内製化(インハウス)のメリットやデメリットを解説します

コラム

CATEGORY : SEO

1. はじめに

SEOはwebマーケティングの専門知識の一つではありますが、GoogleやSEO業者だけのものではありません。現にSEOに関しては、Google検索セントラルのなかで「SEOの基礎」と題して、その基本情報から「どうすれば効果が高いか」「NGなことは何か?」といった情報をGoogleがweb上で公開しています。

SEOは、公開されているSEOに関する多くの基本情報をどのように優先付けして、どのように実践することが効果的なのか、といった知識(ノウハウ)や最新の情報が必要になりますが、才能のある一部の限られた人にしか理解できないほど高度な理解力が求められるものではありません。

この記事はSEOがよくわからないという方にも理解できるように作成していますので、もし、これからSEOに取り組もうとしている場合やSEOの内製化(インハウス)を検討していらっしゃる場合は、ぜひこの記事を判断材料の参考にご覧ください。

SEO(Search Engine Optimization)とは何か?

SEO(Search Engine Optimization)は、日本語で「検索エンジン最適化」と表記され、ユーザーがGoogleやBingなどの検索エンジンで検索したときに、自社のwebサイトにあるコンテンツが検索結果の上位に表示されるようにするための対応や施策のことです。例えばユーザーにとって有益なコンテンツを作成したり、検索エンジンが認識しやすいようにwebサイトの技術的な部分を最適化したり、他のwebサイトに自社webサイトへのリンクを設置してもらったりすることで検索結果の上位に表示されることを目指します。

SEOに関する基本情報は以下の記事で書いていますので、よろしければこちらも参考にご覧ください。

参考記事:「SEOとは?」

なぜSEOが重要なのか?

インターネットの検索ユーザーが情報を探す際に最初に使う手段が検索エンジンですが、その検索結果の上位に表示されるコンテンツから順にクリックされる傾向にあります。つまり検索結果の上位に表示されることは、自社のwebサイトへの訪問数が増えることに他なりません。webサイトへの訪問数が増えることで、ブランドやサービスの認知、またはお問い合わせや購買につながる可能性が高まります。SEOに取り組むことによって、自社の事業にとって有益な結果が得られることが、検索マーケティングにとってSEOが重要な理由になります。

検索結果の上位に表示されるほどクリック率が高い

2. SEOの内製化とは?

SEOはweb広告と違って「無料で出来るもの」として多くの企業に取り組まれているwebマーケティングの施策の一つです。SEOの内製化は、外部の専門業者に依頼するのではなく、自社内のリソースを活用してSEOを実施することを指します。しかし、SEOを内製化した場合、企業はSEOに関する業務をどこまで行わなければならないのでしょうか?その全体像を把握しておく必要があります。このセクションではSEOを内製化した場合の具体的な業務を説明いたします。

SEOの内製化で生じる業務

SEOを内製化する場合に生じる業務を「内部施策」「外部施策」「その他」と分類して、例えば以下のように挙げてみました。

内部施策

ユーザーによく検索されているキーワードをユーザーが興味を持っているテーマとして、どのテーマのコンテンツを作成すべきかを検討します。またツールを利用してキーワードの市場や競合性を調査して攻略するキーワードの優先順位を判断します。

選定したキーワードに対して、どのようなコンテンツを作成すべきかを検討します。コンテンツの構成やテキスト、画像、動画などの作成と配置、時にはコンテンツ内の見出しや本文に使われるキーワードの頻度や画像のaltテキスト、検索結果に表示されるタイトルと説明(メタディスクリプション)を最適化などの細かいディレクションを行います。そうして検索エンジンに認識されやすく、ユーザーにとって役立つ情報を提供するコンテンツを作成します。

様々な観点からユーザーにとって利便性の良いサイトやコンテンツへの最適化を行います。以下はその一例と端的な説明です。

ウェブサイトがスマートフォンやタブレットでも使いやすいように、レスポンシブデザインを採用して、画像の軽量化やテキストのアコーディオン化など、モバイルユーザーが利用しやすい環境を作ります。

ユーザーが必要な情報にすぐにアクセスできるようにサイトのメニューやリンク構造の最適化を行います。

テキストだけでなく、画像や動画なども使って視覚的にもユーザーにとってわかりやすいコンテンツを提供します。

外部施策

自社サイト以外のwebサイトに自社サイトへのリンクを掲載してもらいます。そのためにも他社サイトがリンクを貼りたくなるようなコンテンツ作成を心掛けることが重要です。あるいは新商品やキャンペーンをプレスリリースとして配信し、メディアに取り上げてもらうことでリンクを獲得します。

SEOはwebサイトだけを管理するのではなく、SNSやGoogleビジネスプロフィールを使って情報を発信することもSEOの効果をあげる業務の一つとなります。ただしSNSは一方的に情報を発信することが本来の目的ではないため、ユーザーとのエンゲージメントを深めながら自社のサービスやブランドが話題となるように心がける必要があります。

その他

自社で行ったSEO施策の効果や競合他社の動向などを観察したり、Google AnalyticsやSearch Consoleなどのツールを使って指標の測定や、いち早くパフォーマンスの異常値を認識して、検索順位の変動に伴う原因分析や効果検証を行う必要があります。

SEOとは検索エンジンのアルゴリズムに対応することが基本になります。そのためにもアップデートが行われた検索エンジンに関する最新の情報やトレンドを入手する必要があります。またWordPressなどのCMSやプラグインなどの更新情報もwebサイトへの集客に関することは注意を払っておく方が良いでしょう。

最新情報の入手_画像はGoogle検索セントラル

3. SEO内製化のメリット

SEO を自社で行う(内製化する)ことには、コスト削減、迅速な対応、知識の蓄積など多くのメリットがあり、これらを活用することで、ビジネスの成長を効果的にサポートすることができます。

コスト効率の向上

外部業者に支払うコストの削減

SEOを外部の専門業者に依頼すると、月々の契約料やコンサルティングに加えて、分析、施策実施、レポーティングに関する作業コストが発生します。しかし、SEOを内製化することで、必要最低限のリソースやツールの使用コストのみで実行可能になるため、全体的にコストを下げられることが期待できます。

削減したコストの活用

上記のように削減した費用を、他のマーケティング活動や事業の成長に必要な部分に還元することができます。例えば、新しいコンテンツやLPの作成、またはweb広告などに投資を行えるなど、ビジネス全体の投資効率を上げることも可能です。

社内での迅速な対応

業務全体のスムーズな調整

SEOの内製化を進めると、専門的なことや判断に困ることなど、その都度、外部業者に尋ねる手間や時間を割くことなく、社内でスタッフが速やかに対応することができます。それに加えて社内で施策の立案から実行までを行えるため、SEOに関する計画の全体像を把握することができるため、人員の配置や業務の分配など、担当業務全体の調整を行いやすくなります。また仮にトラブルや計画の変更が起きた場合でも主に社内だけであれば柔軟に調整が可能です。

外部環境の変化への迅速な対応

SEOに関して外部業者と契約している場合ですと、外部業者のタイミングで提案や対応が行われる場合があります。例えば外部業者からのレポートが月1回だとしたら、その間に自然検索の順位などに変化が起きたとしてもそのレポートのタイミングでしか提案や対応がなされないことがあります。自然検索の場合は検索エンジンのアルゴリズムの変更や検索順位における競合他社の台頭は日常的と言っても良く、そうした外部環境にいち早く対応することが重要です。SEOの内製化によって社内スタッフにノウハウがあれば、社内でそうした外部環境の変化を察知して迅速に対応することが可能です。また新製品の発売や急なキャンペーンによる新たなコンテンツ作成などにも即座にSEO戦略に沿った対応を行うことができ、機会を逃さずに集客を行うことが期待できます。

ナレッジの蓄積

社内にSEOのノウハウが蓄積される

SEOを外部業者に頼らずに社内で行うことで、施策実行→分析や効果検証のサイクルを行いやすい環境になります。SEOを理解したうえでそうした日常的な観察と現状把握が行えることで、外部業者への依頼や調整を行うことなく、社内で継続的にwebコンテンツの見直しや最適化を迅速に行うことができます。このような環境からSEO担当者としてSEOの知識やスキルを磨いて成長できるとともにそれらを共有することで社内にそのノウハウを蓄積することが可能になります。

意思決定と社内調整が迅速に行える

SEOを外部業者に頼らずに社内でSEOを行うことで、SEOに関する意思決定と社内調整を早く行うことが可能です。SEOの知識を有するスタッフが上司や役員などに対して、状況や施策について直接説明や提案を行うことができるようになります。また、例えばweb広告を主体にして集客していた場合でも、SEOの見地からも集客戦略に関して社内で提案や調整を行うことができれば、より多くの集客を行える可能性が出てきます。webサイト運営には多様な専門知識の連鎖が必要とされますが、内製化によってSEOの専門家として社内で提案することが社内調整や意思決定につながって、そうした連鎖が生まれることも期待できます。

SEO担当者の成長

自分が立案した施策によって検索順位が上がり、集客の増加につながれば、担当スタッフの自信やモチベーションアップにつながります。検索順位や集客の指標であるセッション数などは数値で確認できるために、効果があれば達成感を感じられることでしょう。

4. SEO内製化のデメリット

SEOを自社で行う(内製化する)ことには、コスト削減や迅速な対応、知識の蓄積といった多くのメリットがありますが、同時に専門知識の習得、リソースの確保、そして結果が出るまでの時間といったデメリットも存在します。これらを考慮しながら、適切なSEO戦略を選択することが重要です。

専門知識の習得と維持が必要

専門知識の習得に時間がかかる

SEOは専門的な知識が必要です。社内スタッフがSEOのスキルを習得するには、時間と努力が欠かせません。例えば、キーワードの選定方法や効果的なコンテンツの作り方、技術的な改善方法などを学ぶ必要があります。またSEO施策の実行や検証によって得られる経験はとても重要ですが、そうした経験を数多くこなすことによるノウハウの習得にも当然時間がかかることは考えられます。

継続的な学習が必要

検索エンジンのアルゴリズムは頻繁に変更されるため、最新のSEOトレンドや技術を学び続ける必要があります。これを怠ると、SEO対策の効果が薄れてしまう可能性があります。担当者の忙しい業務環境によっては、最新情報を追い続けることが難しい場合があるでしょう。

リソースの確保が必要

人手の確保が必要

SEOの内製化には、十分な時間と人手を割く必要があります。SEOの専任スタッフを用意する場合でも、新たに人員が必要となる可能性もあります。また既存のスタッフに追加業務としてSEOを任せる場合でも、他の業務と並行してSEOに関する業務を行う必要があります。

追加のツールやソフトウェアが必要

効果的なSEO対策を実施するためには、キーワード調査やサイト分析、競合分析など、専門的なツールやソフトウェアが必要な場合があります。これらのツールには初期設定やランニングにコストがかかるものもあり、さらにその操作にも慣れが必要となります。

5. SEOの内製化を効率よく行うために

SEOの内製化には、SEO業務を担当するスタッフの確保や教育、適切なツールの導入、継続的な学習と改善、最新のSEOトレンドの把握が欠かせません。これらの環境を整えることで、効率よくSEO対策を自社で行うことが可能になります。

人的リソース

社内にSEOの知識を持つスタッフがいる場合

SEOに関する知識を持ったスタッフがいた方が、効率が良くSEOの内製化を行えることは確かです。例えば、SEOの基本概念、キーワードリサーチ、コンテンツの最適化、技術的な改善方法などを理解している人になります。こうしたスタッフにSEO業務を担当してもらう、もしくはサポートしてもらうことで、効率よく社内でのSEOの知識やノウハウの蓄積が行える可能性があります。

社内にSEOの知識を持つスタッフがいない場合

社内にSEOの知識を持つスタッフがいなくても、SEOの内製化を行うことはできます。もし現在のスタッフにSEOの専門知識がない場合は、すでに他の業務を担っているスタッフのSEOに関する知識の習得が必要です。外部のトレーニングプログラムに参加させたり、社内でSEOの勉強会を開催することで、スタッフの知識レベルを向上させることができます。

ツールと技術

SEOツールの選定と導入

SEOを効率的に行うためには、適切なツールの選定と導入も重要です。例えば、キーワード調査や競合分析、サイト分析などのツールが挙げられます。ツールは必ずしもそろえなくてはならないものではありませんが、これらのツールを使うことで、より効率的にSEO対策を行うことができます。

無料分析ツールの活用

webサイトのパフォーマンスを分析するためには、分析ツールが必要です。Google AnalyticsやSearch Consoleなどの無料のツールを使って、検索エンジンから訪問する際の検索クエリや平均クリック率、平均掲載順位、または訪問者の行動や属性情報、検索エンジンからの流入状況を把握し、改善点を見つけることができます。

Google Analyticsのホーム画面

継続的な学習と改善

最新のSEOトレンドの把握

SEOの世界は常に変化しており、検索エンジンのアルゴリズムも頻繁に更新されます。そのため、最新のSEOトレンドを常に把握し、それを実際の対策に適用することが不可欠です。業界のニュースや専門ブログを定期的にチェックすることで、知識のアップデートを行うことができます。

継続的な実行と情報共有

SEOの継続的な施策実行や改善を行い、その結果や経験を知識として共有することが重要です。定期的な勉強会や情報共有の場を設けることで、SEOに関わるスタッフが知識やトレンドを理解して実践できるようになるだけでなく、社内の関連部署や上司、役員が状況を把握して理解を得ることで今後のSEOに関する業務をスムースに進めることに役立ちます。

7. よくある質問(FAQ)

A:はい、必要です。

SEO(検索エンジン最適化)は、webサイトが検索エンジンの結果ページで上位に表示されるようにするための取り組みです。これにより、より多くの検索ユーザーが自社のwebサイトを見つけやすくなり、訪問者数や問い合わせが増える可能性があります。

A:基本的には誰でもできますが、学ぶことは必要です。

SEOは専門的な知識が必要ですが、基本的な概念や方法を学べば誰でも取り組むことができます。オンラインのリソースやトレーニングプログラムを利用して、SEOの基本を学び、自社のwebサイトに適用することができます。

「SEOに関する業務だけを行う」という意味での専任スタッフは、SEO内製化に必ずしも必要ではありません。ただし他の業務を行いながらでも良いので、SEO業務を担当するスタッフは必要です。

キーワードリサーチ:どのキーワードで検索されるかを調査するスキル。

コンテンツディレクション:検索エンジンに認識されやすく、ユーザーにとって有意義で高品質なコンテンツを作るスキル。

技術的な知識:webサイトの構造やコードの最適化を行うためのコーディングに関する基本的な知識。

効果検証:分析ツールを使ってSEO施策の効果を分析・検証するスキル。

A:一般的には数ヶ月かかります。

SEOの効果が現れるまでには、通常数ヶ月かかります。施策を施した後、検索エンジンが自社のwebコンテンツの変更を認識し、順位を更新するまでの時間が必要です。短期間で劇的な変化を期待するのは難しいですが、継続的に対策を行うことで徐々に成果が現れます。だからこそ早い機会に手を打って進めておくことが重要になります。

A:ウェブサイトの訪問者数が減少する可能性があります。

SEO対策を行わないと、検索エンジンの結果ページで上位に表示されにくくなり、ウェブサイトの訪問者数が減少する可能性があります。ただネット上にあなたのwebサイトが存在しているだけで他に対策を打たなければほとんどの人に見られることはないと思った方が良いでしょう。特に検索市場で競争が激しい業界では、SEO対策を行わないと他のサイトに遅れを取ることになります。

A:はい、内製化できます。

SEO対策は、自社のスタッフで行うことができます。新しく担当のスタッフを配置するか、既存のスタッフにSEOの教育を行い、知識を身につけてもらうことで内製化は可能になります。

8. まとめ

SEOの内製化は、企業が自社内でSEO業務を行うことで、コスト削減や迅速な対応、知識の蓄積などのメリットを享受できる戦略です。外部の専門業者に依頼する代わりに、自社のリソースを最大限に活用し、SEO施策を効果的に実行することが可能になります。しかし、専門知識の習得やリソースの確保が求められるため、内製化の成功には、社内スタッフの教育や適切なツールの導入、継続的な学習が不可欠です。企業がこのプロセスを進めることで、SEOのノウハウが蓄積され、競争力の向上につながります。SEOの内製化は、中長期的に見れば企業の成長に大きく寄与することができるため、これからSEOに取り組む企業にとって有効な選択肢の一つです。

SEOは決して専門家だけのものではなく、誰でも身につけられる知識とスキルです。デジ探のSEOの内製化サービスは、実際に自社のwebサイトで実践しながらSEOの知識とスキルを身につけられるように支援いたします。プロフェッショナルなサポートを受けながら、内製化のメリットを最大限に活かし、ビジネスの成長を実現しましょう。

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